マザールーフの誕生物語vol.14にて紹介されたクーちゃんとジョンのお話を
ちょっと詳しく教えてもらったので、アップしますね。
公園に繋がれていた三本足のクーちゃんとピラミッドに描かれていた犬のようにカッコいいジョン
知り合いから「公園に犬がまた繋がれている」との連絡がありました。今回は3本足のシーズー犬とミックスの中型犬でした。シーズーは汚れていて、足が3本でした。2匹は一緒に飼われていたのだろうと思いますが、大人しい犬でした。捨てられている犬たちは本当に可哀そうです。自分で餌をとるすべを知らないし、人間に対しての警戒心はほとんどありません。とくに捨てられてすぐの犬は、人を疑わず人なつっこいんです。シーズーは、純血種で性格も穏やかな犬です。なぜ3本足になったのかはわかりませんが、優しくて大人しく可愛い犬でした。保護してすぐ、動物病院で血液検査とノミダニ駆除をしました。お陰様でフィラリアにもかかっておらず健康でした。ワクチン接種まで済ませて会社に連れて行きました。先住犬たちとの折り合いは悪くはありませんでしたが、オス犬ジョンは別室に置くようにしました。クーちゃんはメスなのでどの犬ともフレンドリーで、ハナが優しくしていたのでフリーにしていました。
数か月たった頃、友人がマザールーフに来てクーちゃんを見て、里親になりたいとの申し出がありました。私たちは3本足なので里親は見つからないだろうと思っていたので、本当に里親に出していいのだろうかと検討しました。クーちゃんも、犬たちとのコミュニケーションもできて仲良く過ごしていたからです。散歩も普通にできましたが、これから病気もするだろうし、気を使ってあげる方が良いのは事実でした。
しかし、家族の一員となることの方が多くの犬たちと一緒にいるよりもいいだろうと思い、里親に出すことになりました。優しい家族だったので幸せになれたと思っています。
カッコいいジョンは東京に里親に行くことになりました。
ミックス犬のジョンはカッコいい犬でした。精悍な顔と体つきで、散歩も問題なくできる犬です。犬も猫もできれば里親に行ったほうが幸せだと考えていますので里親に出したいと思っていますが、ジョンはサイズが小型犬ではなく中型犬より少し大きい犬だったので、里親希望があるか心配でした。でも、保護した当時から知人に散歩も問題なくコミュニケーションもとれる犬であるということを伝えていたので、里親さんを探してくれました。東京の老舗の和菓子屋さんからのオファーでした。
マザールーフでは、里親に出す場合、室内で飼ってもらうことが条件です。もちろん、病院へは必ず連れていくこと、散歩や運動をきちんと毎日してくれることも条件です。ジョンの里親希望の家族は5人家族でした。おじいちゃんおばあちゃん、お父さんお母さん、中学生の男の子の家族です。全員が里親に賛成でした。東京まで付き添って行きました。優しい家族でしたので安心しました。基本はお母さんが世話をしてくださることになっていました。
里親に行って数か月したら、里親さんから「ジョンが来て家族の会話が増え、息子もジョンの世話をしている」と連絡がありました。そしてお母さんから、「自分にとってジョンは、セラピードッグとして心の安らぎを与えてくれている。ジョンが来てくれて本当に良かった」と言われました。
里親に行った犬たちはたくさんいます。どの犬も家族の一員として愛情をたっぷりもらって、愛情をたっぷり返しているようです。
人間に捨てられた犬が大きな愛情を家族に与えて幸せを作る役割を果たしているということに心を打たれます。