毎月連載されている「徒然ぐせ」はいつから始まったんだろう?と調べてみました。
なんと17年前!! 2002年(平成14年)の10月号からでした。
せっかくなのでアーカイブとしてwebにアップしていきたいと思います。お楽しみください!
アーカイブ 徒然ぐせ vol.17
ジョンとクーちゃんが里親さんの元へ行った。2頭とも須崎公園で保護されていた犬達だ。クーちゃんは約半年間、須崎公園のおじさんが自分の飼っていた犬と一緒に可愛がってくれていた。ジョンは11月に須崎公園につながれてエサと一緒に置いていかれたようだ。ジョンを見つけてくれたおじさんは、ジョンの飼い主が買い物に行っているかもしれないとズーッと見てくれていたようだ。でも、2日経ってもつながれたままだったので、おじさんが保護してくれたのだ。おじさんとおばさんは飼っていた猫と一緒にジョンを保護してくれ、それを優しい散歩に来る愛犬家の方と一緒になって里親を捜すまで保護し続けていてくれた。
でも、ジョンは明るく陽気だった。本当に、心ない飼い主がいるものだと思う。エサを与えていれば良いというものでもないのだ。つながれたままでは虐待を受けるかもしれない。つながれていては、叩かれても逃げることもできないのだ。何をされるかわからないという恐怖との闘いだ。犬や猫は人間の言葉がしゃべれない。さまざまな恐怖などがトラウマになって人間不信になることもある。こんなことがあると里親の元へ行く時に問題が生じてくることがある。人間は、自分勝手である。問題が生じたら犬だから猫だからと捨てることをしてしまう。もちろん、さまざまな問題が生じて捨てなければならなくなることがあるかもしれない。でも、安易なかたちで捨てるのではなく、もっと努力をして欲しいし、するべきだ。何とかなることもあるかもしれない。福岡県の動物の殺処分数は全国1位でワーストワンの県なのだ。全国から福岡県の人間性を問われていると思う。理由はさまざまあるとは思うが、動物を飼うということに、もっと責任を持つべきだし命の重さを理解するべきだと思う。
編集部には次から次に、犬や猫の捨てられている情報や、里親を捜して欲しいという情報が舞い込んでくる。お手伝い出来ることはさせてもらうし、出来ることはやらせてもらおうと思っている。でも、限界もあることを自分でも実感するこの頃なのだ。力不足なのを感じるのも事実だ。でも嬉しいことに、この頃、里親希望の方が増えているのも事実だ。猫や犬が里親の元にいったりして幸せになっている。ありがたい。里親希望の方は優しい方が多く、ジョンやクーちゃんの里親さんもそうだ。今ではすっかり楽しそうな家族の一員となっている2頭は、いつも笑顔でいる。関わって下さった皆さんに感謝の気持ちでいっぱいで、幸せな動物を一頭でも多くしたいと願う毎日です。
2004年2月20発行 3月号
●タイトル「徒然ぐせ」とは…かの有名な「徒然草」をもじったものである。
このエッセイにあたり編集長のクセをタイトルにすることとなった。小誌編集長は犬も猫も大好きである。 特に捨てられている犬・猫を見つけると会社へつれてきては保護する、つまり連れてくるクセがあるのである。今までどれくらい保護したことか…。
(ちなみに編集長に保護された犬や猫は、すべて心やさしい里親に育てられていることは追記しておく。)
今月のサニーくん
1月からはサニー君と訓練をすることになっていたんですが、雪が降ったりしてサニー君に会いに行くことが出来ませんでした。残念に思っていながら、やっと1月末にサニー君に会いに行きました。
犬舎から出てきたサニー君は丸々と太って目つきも愛らしくなってニコニコした笑顔でした。久しぶりに会うとドンドン変化が見られるのが嬉しくなってきます。やっぱり、会社に行っていたのがストレスになっていたんだと反省をしました。訓練に入る前に先生とサニー君の今までの成果を見せてもらいました。サニー君は先生とのアイコンタクトはもちろん、ウォーキングのトレーニングもきちんとでき、先生の後を歩いていました。遊びモードの訓練もきちんとでき、「こい」と呼ばれると先生の元に来ることができていました。
親ばかだとは思いますが、とても嬉しくなり、信頼関係をきちんとつくればサニーも問題なくできるんだと実感をしました。今後毎週訓練に通い、サニー君が帰ってこれる環境をつくろうと思っています。