毎月連載されている「徒然ぐせ」はいつから始まったんだろう?と調べてみました。
なんと18年前!! 2002年(平成14年)の10月号からでした。
せっかくなのでアーカイブとしてwebにアップしていきたいと思います。お楽しみください!
アーカイブ 徒然ぐせ vol.107
近頃犬に関係している電話に出るのがこわいのです。電話に出たとたんに"遅い"と叱られることもあります。いったい、なぜ私やスタッフが電話に出るのが遅いと叱られなければいけないのかと嫌になります。おまけに、そこには施設があるんでしょうと、犬や猫を保護しに来るのがあたりまえのように言われたりするので、仕事をしているので簡単には出来ないというと、「エーッ!仕事をしている?」と驚かれる。保護した動物の世話をしているのがあなたたちの仕事でしょうと詰め寄られる。本当は、こっちのほうが驚いてしまう。私たちだって生活をしなければいけないし、動物の病院代や食事代だって必要になるので、働かなければいけない。施設だって作るのにはお金がかかるし、維持していくのだってお金がかかる。スタッフにだってお金を払わなければならないのに、どうやってお金が入ってくると思っていらっしゃるのかと思ってしまう。寄付がそんなに集まるわけがないし、ボランティアさんだって毎日来てくれるわけではない。本当に、いったい皆どうしたんだ、相手のことをキチンと考えたら分るような気がするし、大変なのも分るだろうにと思ってしまう。
動物の保護に関しては、人に責任転嫁をせず、まず自分で何ができるのかを考えて行動を起こすべきだし、してしまったら自分が努力をして、皆に協力を求めるのがスジではないか・・・と言いたいのです。自分がしたいことをして、自分では良いことをしたと満足し、「後はあなたに任せます。私はこれ以上はできません」ではいけないのです。自分だけではできないのであれば、「私はここまでしますので協力をしてほしい」という風にしないと誰も何もしてくれないし、したくなくなるのです。私がよく言われるのは、「犬を保護して助けて欲しい、毎日散歩には来ますし世話にも来ます」と。しかし、そう言って1週間も続いた人は殆んどいないことを体験で知っています。だから簡単にはお手伝いをすることができないのです。
これからは、どうか安易な気持ちで電話をしないでほしいのです。私たちは、今やっていることで精一杯だし、施設も作りたいと努力しているのです。しかし簡単ではないことを痛いほど知っています。だから応援してほしいのです。
2011年8月20日発行 9月号
●タイトル「徒然ぐせ」とは…かの有名な「徒然草」をもじったものである。
このエッセイにあたり編集長のクセをタイトルにすることとなった。小誌編集長は犬も猫も大好きである。 特に捨てられている犬・猫を見つけると会社へつれてきては保護する、つまり連れてくるクセがあるのである。今までどれくらい保護したことか…。
(ちなみに編集長に保護された犬や猫は、すべて心やさしい里親に育てられていることは追記しておく。)
今月の犬・猫たち
犬たちもこの暑さに負けそうになっている。犬は大変だと思いながら太陽に会った。久しぶりに会うと、アンダーコートが抜けて驚くくらい貧相な顔になっていた。丸々してライオンのような犬だったのに…、思わず、どこの犬と聞いてしまってゴメンネ太陽。本当に驚いてしまったの!