季節の移ろいを心でじっくりと堪能する、豊かな暮らしを始めてみませんか。
素材、のどごし、器。『 涼 』を丸ごと味わう食卓
季節を味わうためには地元でとれた旬の食材を使うのが一番。
汗をかくからといって、塩気が強い食事を続けると、夏バテの原因になることもあります。
料理自体は薄味に抑えて、お酢や薬味などで味に変化をつけるのがポイントです。
食で涼を愉しむ |
1. からだに涼を取り込む夏の食卓
熱を冷ます野菜や、食欲増進に効果的な薬味をたっぷりと使って、夏の疲れた体を
癒しましょう。「 鱧(はも)」京の夏に欠かせない食材ですが、
代用として栄養価の高い鰻などもおすすめです。
白木の器や濃緑の葉物をあしらったり、ジュレや冷製の出汁などを添えることで、
見た目にも涼やかな食卓になりますよ。
2. 旬の野菜でたっぷり栄養補給
トマト、きゅうり、オクラなどの旬野菜は、こもりがちな熱を下げ、
ビタミンやミネラルを補給する働きを持つ、夏のからだにぴったりの食材。
食べる直前に冷たい氷水にさっとさらせば、シャキッとした歯ごたえが楽しめます。
3. 涼感を生む器選び
茶懐石の場合、夏に用いる器が決められていることがありますが、
普段づかいには、ガラスや竹、薄手の磁器など、涼感のある食器を取り入れるだけで、
涼しげな夏の食卓が演出できます。
4. 番茶の冷たい「 のどごし」を楽しむ
京都でよく親しまれているお茶は、茶葉を炒って仕上げた「 炒り番茶」。
氷でキンキンに冷やした水を飲むよりも、お茶を適度に冷やし、
うすはりグラスや銀グラスでゆっくりのどごしを味わうことで、満足度が高まります。
5. 透明感あふれる夏の和菓子
夏のおもてなしには「見た目の涼やかさ」も大切なポイント。
琥珀羹やくずきりなど涼感のある和菓子なら、繊細な透け感を目で楽しんだあと、
ひんやりと冷たい口溶け、上品な甘みをゆっくりと堪能できます。