SKIP編集部がなぜマザールーフをつくったのか…
NPO法人マザールーフの誕生物語 Vol.4後編
犬と散歩に一緒にでかけたり世話をすることでセラピー効果があるのです
マザールーフには、小学生の子供たちが散歩ボランティアに来ることがあります。子供たちにとって、犬と一緒に散歩をしたり、排泄の世話をすることは大きなセラピー効果があるようなのです。もちろん続けてすることが大切です。子供たちは、毎週1回犬と散歩のボランティアに来てくれていました。何度も一緒に散歩をして信頼関係をつくったようで、ボール遊びもするようになっていました。子供たちが来たら犬は尻尾を大きく振って喜ぶのです。そんな姿をみて子供たちはさらに喜んでコミュニケーションができるようになっていました。
犬と子供の間にはアイコンタクトなどを交わし、大きな信頼関係が出来上がり子供にとっての自信になるようなのです。最初来た子供たちの中には、挨拶をするのが苦手で、目を合わせたり話すのも苦手な子供もいました。そんな子供がある日笑顔で挨拶をしたり、話しかけたりするようになったのです。
犬たちの持つ力は、無邪気な子供たちにはストレートに伝わり絶大なセラピー効果があるんだと実感したのです。その力は、ただ一緒にいたり遊んだり、世話をすることで信頼関係ができ、自分のことを大好きなんだということが分かっただけでも、大きく心に響き効果を発揮するものだということを実証してくれたのです。本当にすごい力だと思いました。
捨て犬、捨て猫たちは本当に無邪気に愛することでその力を発揮するのです。その力を花咲かせてあげたいと強く思うようになりました。
人間で傷ついた人間たちの心は、人間の力では改善できないのだ・・・人間で傷ついた心は無心の心を持った動物たちの力、セラピーの力で改善できるのだということを実感したのです。
だから……マザールーフは新たな挑戦をスタートさせたいのです。
ウィズリー
マザールーフにやって来た犬たちは
腫瘍と闘うことが多く看病も犬と一緒に闘う気持ち
マザールーフに来た犬たちはガンになった犬が多くいました。睾丸にガンができた金太郎君は手術をして回復しました。ストーン君も睾丸にガンができて手術をして回復しましたが、その4年後に舌下ガンに。サニー君は脳に腫瘍ができました。春君は骨肉腫にかかり本当につらい闘病でした。ウィズリー君は組織球肉腫という腫瘍で本当にあっという間に亡くなりました。
そしてハナちゃんです。日本の動物の腫瘍ではまだ症例が数えるほどで本当に珍しいといわれた腫瘍で脊髄にできたものでした。本当に様々な腫瘍を知り、その看病を犬たちと一緒にスタッフも闘う日々でした。毎日病院へ行き、食事と薬を食べさせたり飲ませたり。治療法も様々で良いと言われるものは何でもチャレンジし、大きな犬を抱いたりおんぶしたりして病院へ行きました。痛みがないように、寝るのも一緒に寝て排便排尿で体が汚れないようにしたり、寝るベッドを低反発のモノにしたり、様々なことを考えてベストになるように一緒に闘いました。そして勉強もしました。
闘いに勝って回復した犬もいましたし、ダメだった犬もいました。犬や猫が幸せであるためにスタッフ一同頑張っています。
出来れば、みんな高齢で寿命を全うできるようにしてやりたいと考えていますが、なかなか現実はそうはいかないものです。マザールーフの犬もスタッフも毎日が楽しいものにできるように頑張っています。
ハナ
寄付のお願い
ぜひ、医療費としての寄付をお願いします。 |