SKIP編集部がなぜマザールーフをつくったのか…
NPO法人マザールーフの誕生物語 Vol.10後編
マザールーフの犬たちはいろんな事情でやって来た犬たちです。
マザールーフの犬たちは、SKIPの編集スタッフが中心となって世話をしています。
マザールーフに様々な事情でやって来た犬たちを紹介します。
「安楽死させたらどうですか?」の言葉に泣きながら帰途についた
そんな時、サニーと散歩中に声をかけられ、その原因がわかりました。サニーは虐待を受けていたのです。その方が「この犬がゴルフクラブで殴られていたのを見たことがある」と言われました。頭から血が流れていたそうです。そのトラウマから目の前に急に出てきたものに噛みつくのか?と思いましたが、トラウマの恐怖心は改善されませんでした。
そして、こんなこともありました。ある夜、私が原稿を書いていた時です。消しゴムが下に落ちたので拾おうとした時、サニーが下にいたので私の手を噛みついたのです。やはり、予期せぬときに突然何かが出てきた時にパニックになるようなのです。
そんな事件が何回か続いていくと、スタッフがサニーを恐れるようになりました。噛みつかれる恐怖で怖がるようになってきたのです。やっぱりトレーニングをしてもらって改善したらいいんじゃないかと思って、D訓練所に電話で相談をしました。その時言われた驚愕の一言は今でも忘れられません。なんと「安楽死させたらどうですか?」です。生かしたいと思って相談をしているのに、解決策は安楽死。何という回答だろうと、その日サニーと泣きながら帰途についたのを今でもはっきり覚えています。
訓練を受けて相互の愛情は深く結ばれる
サニーは普段はおとなしい犬なのです。人間によってトラウマを抱えて問題行動があるのに「殺してはどうか?」とは、あまりにも惨い答えではないでしょうか。悲しくなりました。心の底から改善するようにしてやろうと決心をしました。情報を集めてとても優しく優秀なトレナーがいる訓練所があると聞き連絡をしました。そこの代表の方が「連れてきてください。何とかなると思います。」と言っていただきました。そこで、1回目はお話だけを聞きに行きました。どんな先生でどんな所かがわからないので見るためです。納得したのでサニーを連れて行きました。担当のトレーナーは優しいが厳しくトレーニングしてくださる方でした。「1週間に1回会いに来てください。」と言われたので会いに行きました。だんだん変化が見られ噛んだりしなくなっていました。トレーナーの先生にはサニーは懐いて甘えたりしていました。私たちが行くととても喜んでいました。私たちも一緒に接し方や無駄に触りすぎないことなどの指導をうけ一緒にトレーニングを受けたりしていきました。
問題行動のある犬も、犬の性格などを理解し接し方を考えていけば相互の愛情は深く結ばれることができます。信頼関係が出来上がればどんな犬も問題がなくなってくるというのが実証できた犬です。 私の顔を見ると嬉しそうにするサニーが本当に愛おしく可愛い犬になったのです。
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