SKIP編集部がなぜマザールーフをつくったのか…
NPO法人マザールーフの誕生物語 Vol.14
マザールーフは誕生して2回目の引っ越しをしました。最初は、SKIPの編集部に犬がどんどん増えていくという現状の中で誕生したのです。保護した犬たちがどんどん増えて、犬や猫がスタッフの数より多くなってくるという状況でした。
街中を走っていた犬を保護したりしたので、家族の人が探してマザールーフを訪ねてくるということがありました。何度も脱走するという強者犬もいました。その犬は何故だかいつもマザールーフにやってくるのです。例えば「公園に犬がいるので捕まえた。」という連絡があり見に行ってみるといつもの犬だということがあったのです。家を飛び出すことになる原因は、雷や花火の音が怖くて家を飛び出して家が分からなくなった犬が多かったように思います。
花火の夜にやって来たユウキ君
夜中の12時に知り合いのお店の大将が突然家に訪ねてこられました。犬を保護した女性がいてどうしたらいいのかわからないと相談されているので訪ねてこられました。
急いで一緒に犬がいるところまで行くと、高齢の汚れた犬がいました。ミックス犬でしたが中型犬より大きめの犬でした。見るからに高齢でした。保護された女性は、突然犬が出てきてついてきたということでした。「自分は一人暮らしなので犬を飼うことはできない」どうしたらいいのか可哀そうなのでどうにかしたいということでした。そう言われても、うちには犬が沢山いるので病院も行っていない犬を家に入れることはできないのです。とりあえず女性に連れて帰ってもらって、翌日の朝迎えに行って病院へ行くことにしました。朝早く迎えに行き動物病院へ行き検査をしました。検査の結果、先生曰く「病気の宝庫のように病気があります」高齢なので目は白内障、フィラリア、少し認知が出ている、睾丸に腫瘍があるなど様々な病気がありました。 そんな老犬にユウキ君と名付けて編集部に置いていました。老犬は子供返りをしたようで本当に可愛いいのです。ユウキ君は突然ワンワンとしゃがれた声で鳴くのです。
保護してから1~2週間くらいたったころ一本の電話がかかってきました。「うちの犬が保護していただいているんじゃないか」との連絡でした。保護した犬は、福岡県のワンニャンネットにあげているのでそれを見ての連絡のようでした。特徴などのお話をしていると、ユウキ君が鳴きだしたのです。その声を聞いた電話の方が、「その鳴き声は間違いなくうちの犬です」と言われて「明日迎えに行きます」と電話を切られました。安堵したのと同時にさみしい気持ちになりました。ユウキ君に情が移っていたからです。高齢犬の特徴である甘えてくるしぐさが本当にかわいいと思えていたからです。
もちろん翌日お迎えに来られました。飼い主さんのもとに帰ることのできたユウキ君は本当に良かったと安心しました。
公園に捨てられたジョンと三本足のクーちゃん
公園の知り合いから犬が捨てられていると連絡がきた。中型犬のミックス犬と三本足のシーズーです。一緒に夜に捨てられたようです。中型犬のミックス犬は凛とした短毛の犬でカッコいいと思える犬です。もう一匹のシーズーは汚れていて被毛は絡まっており足は3本でした。
とりあえず動物病院で検査とノミ・ダニ駆除をして会社に連れてきました。3本脚のシーズーは大人しい女の子で、クーちゃんと名付けました。足がなぜ3本なのかは分かりませんが性格はいい子です。ミックス犬は男の子でジョンと名付けました。2匹とも大人しくて散歩も誰とでも行ける子です。飼い主さんを探しましたが、名乗り出る人はいませんでした。
数か月経ち、性格も優しくてやトレーニングもできたので里親さんを探すことにしました。
クーちゃんを知り合いの女性が欲しいと連絡が入りました。足が悪いのであまり里親には出したくないと思っていましたが、「犬はたくさん飼ったことがあるし、今も犬がいるので仲良く一緒に過ごすことができるのでお願いします」との事でした。知り合いでもあったし、彼女の環境も把握していたので大丈夫だろうと里親に出すことにしました。
凛々しいジョンは東京の家族から里親希望がありました。「家族の一員として迎えたい。もちろん室内飼いをします」と知り合いの紹介で連絡があったので、東京まで一緒に連れていくことにしました。里親の家族とお会いして3人家族の一員に迎えるとの事でした。お母さんがとても優しくて「犬の世話は基本は私が中心にしますのでお願いします」との事でした。安心してお渡しすることができました。
公園に捨てられた2匹は家族の一員として迎えられて幸せになってくれたので、本当に良かったと思いました。
里親に出す場合は、基本的に家に一緒に連れていき飼われる環境のチェックをしてから譲渡することにしています。優しい家族でも犬との相性もあるのでそうさせていただいています。
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