SKIP編集部がなぜマザールーフをつくったのか…
NPO法人マザールーフの誕生物語 Vol.15
犬や猫たちがゆっくり暮らせるようにサポートができるようにしたいと願っています。
捨て犬たちがセラピードッグとして子供や老人、体の弱い方たちのために活躍できる場所を作りたいと再度頑張るつもりです。応援お願いします。
犬は要らないと遺品整理の時に捨てられたジャック 何度も何度も捨てられて警察に…
おじいさんと暮らしていたジャックは、おじいさんの死後、家族の人たちから遺品整理の時に犬は要らないと捨てられました。公園に繋がれていたのを近所の皆さんの好意で面倒をみていただいていました。場所は公園です。毎朝散歩に来てくださる方。ゴハンの世話をしてくださる方、夕方の散歩をしてくださる方、フィラリアの薬やノミダニ駆除をしてくださる、医療費を担当してくださる方といろんな方々がお世話をしてくださっていました。しかし、中には嫌いな方もいらっしゃるので繋いであるリードを外してしまって警察につかまったり、警察に連れていかれたりなど何回もあったようです。そのたびに世話をしてくださっている方々が引き取りに行ってくださったようです。
そんな運を持っているジャックでしたが、ある時ジャックがリードを外されて歩いているのを見つけた方が、警察に届けたけど翌日管理センターに行くのを不憫に思って引き取ってくださったのです。しかし、家に連れていくのは難しいのでジャックが行くところが無いとマザールーフに連絡が来ました。お話を聞いて「マザールーフに連れてきていいです」ということになってジャックはやってきました。
ジャックは面白い犬でした。大きい犬で、私の会社の部屋で愛ちゃんという高齢犬と同居ということになりました。しかし、最初のころはジャックが夜に鳴いたりしてとても困ることがありました。ある夜はあまり鳴いているので、私は一緒に寝たりしていたこともあります。
そんなジャックがおばあちゃんを救助したのです。
それは雪が舞っている夜7時くらいのことでした。ジャックと散歩に出かけていると、ジャックが突然ビルの間に私を引っ張っていくのです。「どうしたと?」「なんかあると?ダメダメ」などいいながら引っ張っていると何だか黒いものが見えたのでジャックの方に行くと人がいたのです。そこにはおばあちゃんがいました。ビルとビルの物入のような大きな箱との狭い隙間にいたのです。雪が降っているのに裸足で、一体どうしたのかと急いでおばあちゃんをその隙間から出し、スタッフに連絡をして履物と上着を持ってきてもらって会社に連れて帰りました。警察に連絡をしました。おばあちゃんを探している方がいるかもしれないと思ってです。
事務所にお巡りさんが来た時のジャックにもさらに驚きました。ジャックは警察には何度も連れていかれたことがあるようでお巡りさんが怖かったようです。お巡りさんを見たとたんに後ずさりをしてドアから外に出ようとしたのです。ソロ~リ、ソロ~リという感じです。その姿を見たら可笑しいやら悲しいやら、ジャックの今までがすべてわかったようでした。
顔は厳ついのに優しいジャックです。性格には何の問題もなく、姿を見ているだけで私たちを笑顔にしてくれるし、ほっこりした気分にしてくれる犬なのに、人間の勝手でいらないと処分をされないといけない運命に動物たちの悲哀を感じました。
でも、ジャックは多くの人たちに愛されていました。フィラリアの薬代と昔住んでいた人たちからお金が送ってきていたのも事実です。散歩に来てくださる方もいました。運の強い犬だったのかもしれません。
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