SKIP編集部がなぜマザールーフをつくったのか…
NPO法人マザールーフの誕生物語 Vol.22
マザールーフには保護した犬がたくさんいますが、保護した猫もたくさんいます。猫たちは優しい里親さんと出会って里親に行ったりしていますが、まだまだたくさんいます。飼い猫だった場合は里親さん探しができますが、外猫で人間に慣れていない猫の里親探しは難航する場合が多いのです。子猫の場合は里親希望者が多くいますが、あっという間に大きくなってチャンスを逃すことも多くあります。いろんなタイプの猫たちに出会っていろんなことを学びました。猫も犬も人間の私たちに様々なことを教えてくれました。
天神のど真ん中に子猫の鳴き声が
ある日スタッフが天神を歩いていると「“ミャー”と子猫の助けを求めるような声がした」と帰ってきました。それは大変と2人で保護に出かけました。いつ車に轢かれるかわからないし、声からしてまだ小さいようなので、出てこられなくなって餓死に至る可能性もあると考えたからです。声のほうに行ってみると暗いところに小さな猫がいるのが見えました。2人で「そっちから」とか「こっちから」とか言いながら保護することができました。 もちろん時間はかかりましたが、子猫も人間もホッとした感じでした。元気に大きくなりました。
公園の草むらに目も開いていない手のひらに収まるくらいの小さな子猫が2匹
公園から、小さな声で鳴いている猫の声がしました。その声は静まり返っていないと聞こえないくらいの小ささです。その日は暗くなっていたので見つけることができず、翌朝に捜索に行きました。そこには手のひらに収まるくらいの、目が開いていない本当に小さな赤ちゃん猫がいました。
そして、その赤ちゃん猫よりちょっとだけ大きい赤ちゃん猫がいました。生まれて2~3日というくらいの赤ちゃん猫です。もう1匹はもう少し経っている感じの子猫です。まず体温を上げるために毛布に包んだりホッカイロで温めて、ミルクを飲ませたりしました。 小さいほうの赤ちゃん猫は2日後に動物病院へ行きましたが、残念なことにその夜に亡くなりました。もう1匹の赤ちゃん猫は手厚い看護のおかげで元気に大きくなり里親に行くことができました。
会社の前の植え込みに子猫がいると・・・
知らない人が、「植え込みに子猫がいるので保護してください」と呼びに来られました。行ってみると小さな赤ちゃん猫が1匹でいました。目がキリッとした子猫でした。ノミ・ダニを駆除してミルクやご飯をあげると元気に大きくなりました。会社の中で犬たちと元気に遊んでいましたが、優しい里親さんが見つかり今では幸せに暮らしています。

忘れてはいけないのが最初に保護した6匹家族の猫たちです
私の自宅のマンションに、散歩の時に見かけた子猫が翌日も同じ所にいるのを見つけたことから、猫の保護が始まりました。
小さいといっても子猫が同じところにジッとしているというのは考えられないことでした。具合でも悪いのかと思いスタッフに来てもらって子猫を捕まえることにしました。子猫はわりに簡単に捕まえることができましたが、後ろ脚がおかしい感じでした。その時は2人とも脚をケガして骨折でもしているんだろうと思って、翌日病院へ行きました。ナント、病院でレントゲンを撮ると脊髄に損傷があり排泄を自分ですることができないということでした。一生排泄(排便・排尿)をしてあげなければいけないということです。多分高い塀から落ちたんだろうということです。「良かった、原因がわかったので排泄を手伝うようにすればいいんだ」と、2人で数時間ごとに排尿のお手伝いをすることに決めました。
そうしたら他にも子猫がいるとマンションの下のお店の人が教えてくれました。お母さん猫と子猫が後4匹。合計6匹家族だったのです。

子猫を1匹ずつ保護して最後はお母さん猫です。お母さん猫の保護は下のお店の方に頼みました。いつもご飯をあげていて親しい関係にあったようでしたので捕まえてもらいました。おかげさまで全員保護することができました。スタッフが預かってくれましたが、お母さん猫は部屋の中に連れていくと外に向かって大きな声で鳴くということでした。
しかしみんな長生きをしてくれて、お母さん猫は18歳で亡くなりましたが、まだ2匹の子ども(ミルク、ジューク)は生きており、嬉しい長生き家族の猫たちです。

まだまだ猫たちは様々な形でマザールーフにやって来ました
自分から歩いてきた子猫や、「車の下に固まって子猫がいる」と呼びに来られて保護した猫たち、工事現場で若いお姉さんが保護して困っていた子猫。様々な形で縁があってマザールーフにやって来ました。優しい里親さんに出会った猫も出会えずに家にいる猫たちも様々な形でマザールーフに幸せをくれています。
猫と同様に犬たちも、マザールーフに大変さと、スタッフに健康を届けてくれています。毎日必ず散歩に行くので、自然の美しさや季節を感じることができるのは犬たちがいるからだと思っています。今からも様々な猫や犬がやってくるかもしれませんが、動物たちがくれる幸せに心から感謝をしています。
ぜひ、医療費としての寄付をお願いします。 |