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アーカイブ 徒然ぐせ vol.118

徒然ぐせ

毎月連載されている「徒然ぐせ」はいつから始まったんだろう?と調べてみました。
なんと18年前!! 2002年(平成14年)の10月号からでした。
せっかくなのでアーカイブとしてwebにアップしていきたいと思います。お楽しみください!

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 ウィズリーがドナー犬となって2回目の献血に行って、200㏄の献血をした。献血の日から1週間は造血剤を飲むことになるので、血が早くできるようにと皆からお肉をプレゼントされ、食べさせてもらう。おかげさまでウィズリーはご機嫌なのだ。

 その翌日ウィズリーの血を輸血した犬と偶然会うことができた。小型犬でしたが、元気を取り戻して回復に向かっていた。家族の皆さんからとても感謝をされた。良かったと実感した。これで2頭の犬を救うことになった。「犬の輸血はなかなかする犬がいないのでとても感謝をしています」と先生に言われた。犬は、人間を救ったり助けたりしているが、犬が犬のためにすることもあって良いと思うし、素晴らしいことだと思った。ほんのちょっとしたことでも、命を救うことができるのだ。出会いやきっかけで、気持ちの持ち方で、さまざまなことができたりするんだと再認識をした。

 ウィズリーは若くて大きくて元気だ。しかし保護されたりする犬の多くは高齢の犬が多い。どうして高齢になると捨てるんだろうと思う。いま腎臓病と闘っているジャックだって10歳でやって来て1ヵ月後には、すぐ11歳になった。この間やって来たアビィーだって高齢だと思われる。保護した犬たちは年齢が分らないのが現実だ。しかし、アビィーはどう見ても高齢だ。顔は可愛いので最初は若いのかと思ったが、よくよく見ながら日々を一緒に過ごしていると高齢だと思ってきた。私たちの犬に対しての洞察力には自信があるといっても過言ではないと思う。

 でも、なぜ一緒に楽しい時間だって過ごしてきただろう犬を、高齢になって捨てるんだろう。高齢になると、捨てられても生きていくのが大変なのに。ましてや家族で飼われていた犬は外で餌を得ることは難しいのに…と思うと考えさせられることが多い。それに、これから、めぐり会えたことや一緒に過ごした日々に感謝しながら、楽しい時間を過ごせる幸せを感じないのはもったいないと思う。歳をとるとはこうなるのかなど、さまざまなことを教えてくれるし、本当に幸せな気持ちを与えてくれるのに、と思う。動物と一緒に暮らすことを選んだことだけでも幸せをもらったのに、最後を見ないなんてもったいない。病気もするかもしれない。認知症になるかもしれない。しかし、その大変さこそが幸せをくれる出来事で、喜びや悲しみ、ありがたさなど多くのことを教えてくれる。こんな素敵なことを学べるチャンスをなぜ捨てようとするんだろうか。

 今、うちには高齢の犬が多くなり、特に今2頭にとても手がかかっている。1日のうちに何度も寝息を確かめたり、寝返りをうたせたり、もちろん、毎日病院にも行っている。でも、なんだか"もらうこと"が多いように思う。だって、スタッフ全員がとっても優しくなっているように感じる今日この頃。これもジャックがくれた贈り物かも知れないと思う。

2012年7月20日発行 8月号

●タイトル「徒然ぐせ」とは…かの有名な「徒然草」をもじったものである。

このエッセイにあたり編集長のクセをタイトルにすることとなった。小誌編集長は犬も猫も大好きである。 特に捨てられている犬・猫を見つけると会社へつれてきては保護する、つまり連れてくるクセがあるのである。今までどれくらい保護したことか…。
(ちなみに編集長に保護された犬や猫は、すべて心やさしい里親に育てられていることは追記しておく。)

今月の犬・猫たち

エッセイ,編集長,徒然,マザー,ルーフ,福岡,責任,病院,活動薬の治験猫として活躍をすることになった猫たちは、採血で大あばれする猫もいて大変。でも無事終了して今月で2回目の投薬をしました。これからの猫たちのために頑張るゾ!といってくれたらいいけど、毎回大変です。

 

 

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